辻󠄀 聡彦・拓眞 親子作陶展(福岡三越)のご案内

令和3年6月23日(水)より、福岡三越9階 岩田屋三越美術画廊にて~有田の風、磁(いし)を刻む~ 辻 聡彦・拓眞 親子作陶展を開催いたします。コロナ渦の中、先行きが見えない世の中ではありますが、作品を通して少しでも皆様の元気に繋がっていくことを願います。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

▼会期:令和3年6月23日(水)~28日(月)※最終日は午後5時閉場

▼会場:福岡三越9階 岩田屋三越美術画廊

▼詳細:福岡三越ホームページ

「JAZZMAN」

学生時代にアメリカ留学で訪れたニューオリンズの街。そこで見た光景から感じた衝撃は、今でも鮮明に覚えています。街角の至る所でジャズを奏でるストリートミュージシャン、バーの外からも体感できるジャズバンドのリズムの心地よさ・・・。JAZZMANはニューオリンズの街角で体感した空気感とリズム&ブルースの音色が聞こえてくるような、楽しく、そしてクールな絵を描きたいという想いから生まれた作品です。

 部屋のインテリアを想像し、白磁の余白を活かしたデザイン的な要素が目立つ作品として制作しました。当初は2,3種類のつもりでいましたが、好評とリクエストのお陰で今でも続くシリーズとなっています(現在、JAZZMAN Ⅸを制作中)

陶額「JAZZMAN」シリーズ  大きさ:陶板 約27×12cm/額縁 約41×28cm

JAZZMANシリーズは、Sohyoh Art Shopでご購入いただけます。

 ちなみに、各地で陶壁、陶板の依頼を受けた中のひとつに、このJAZZMANシリーズの雰囲気の流れで制作したお店オリジナルの作品が、横浜駅近くのBAR「YAMAJI」にありますので、是非一度ご来店を・・・。

辻 聡彦

「想う、知らない誰かを」

 ショールームの一部に施したテーブルコーディネート。選んだ器は、不動の人気『鉄仙』の器と、梅雨の季節にぴったり、聡彦氏作の『紫陽花』のカレー皿。そして、私が制作した『北斗七星』のレストも。シンプルで品のあるコーディネートにしてみました。

 有田陶器市に向けて、テーブルコーディネートの練習やスタッフの皆でショールームのディスプレイを変えたりなど、準備をしていたのですが、今年も中止となってしまい先送りに…。残念ですがもっともっとディスプレイに磨きをかけて、来年は素敵なショールームで沢山の方にお会い出来ることを楽しみにしています。

 今年もWEB有田陶器市が開催されましたが、沢山の方にオンラインショップを通してご来場いただけましたこと、大変嬉しく思います。ショップでは私の「北斗七星」のレストもお買い上げいただきました。

 自分の作品が生まれて初めて、知らない誰かの暮らしの中に飛びこんでいこうとしている。なんだか親離れした子どもを思うような、不思議な気持ちです。ですが、この「知らない誰か」を想像することは、今回のコーディネートはもちろん、これからのものづくり・デザイン・では大切なポイントになってくると私は思っています。

 知らない誰か=顧客(ターゲット)を知る→市場を知る→その顧客と市場の中にどう作品を提案するか考えて制作をする。この流れだと明確な市場をリサーチ済みなので、作品がターゲットに届けやすくなります。

 逆に、知らない誰かを想像せずにいきなり作品を完成させてから、市場・顧客へ届けようとすると、明確な市場がわからないので、届けにくくなってしまうのです。

 私は届けたい。だから想い続けます、知らない誰かを。

大 堀

第2回 WEB有田陶器市 ご来場の御礼

第2回 WEB有田陶器市、無事に終了しました!

聡窯の作品をお買い上げいただき、誠にありがとうございました。コロナ渦の中、直接お会いできない日々が続いていますが、沢山の方にオンラインショップを通してご来場いただけましたこと、大変嬉しく思います。有田焼、そして聡窯の作品を愛して応援してくださる皆様に、スタッフ一同感謝の気持ちを申し上げます。

今後とも皆様のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

聡窯・辻 スタッフ一同

第117回 有田陶器市 中止について

2021年3月30日に開催された有田陶器市委員会にて有田陶器市を開催することが決定されましたが、全国的に新型コロナウイルス感染症の感染者が増加しております。その様な中、県外からのお客様が多数来られる有田陶器市の開催について再度慎重な対応を考えなければならない状況となり、昨日、緊急の有田陶器市の協議を行い、最終判断として、今年の有田陶器市は中止が決まりました。楽しみにしていただいていた皆様には大変申し訳ございません。

第117回有田陶器市は、新型コロナウイルスの感染・拡大を防ぐため中止となりましたが、期間中は『第2回WEB有田陶器市』を開催し、Web上で陶器市・お買い物を楽しむことができます。聡窯も、WEB有田陶器市への参加準備を進めており、期間中はWEB限定の福袋や2級品・アウトレット品などを販売する予定です。

ぜひ、お買い物をお楽しみください!

■日程:4月29日(木・祝) 9時 ~ 5月5日(水・祝) 17時

■お問い合わせ:0955-42-4111/有田商工会議所 http://www.arita-toukiichi.or.jp

※現在、WEB有田陶器市特設サイトは準備中です。特設サイトの準備が出来次第、お知らせいたします。

第117回 有田陶器市のご案内

2021年 第117回有田陶器市のご案内です。

陶器市委員会にて協議の結果、新型コロナウイルスの感染予防対策を行い、有田陶器市は開催する方向で準備を進めることになりました。お客様に安心して来ていただけるよう、町内の窯元・やきもののお店・お食事処などでは、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、お客様をお迎えいたします。ステイホームでお買い物ができる「第2回WEB有田陶器市」も併せて開催いたします。

有田でもお家でも楽しめる、有田陶器市を是非お楽しみください。

■第117回 有田陶器市2021

■期間:2021年4月29日(木・祝)~5月5日(水・祝)

■場所:有田町内各所

■お問い合わせ:0955-42-4111/有田商工会議所 http://www.arita-toukiichi.or.jp

※今後、新型コロナウイルスの感染状況によっては中止・変更する可能性がありますことをご了承ください。
※有田町では、全町をあげて新型コロナウイルス感染予防対策に取り組んでいます。

「私のかけら」

 ある日、ロックバンドのスピッツ草野マサムネさんのラジオを聴いていたときに「70年代チープ・トリック」をテーマに楽曲が取り上げられてました。番組の中で、草野さんはチープ・トリックについて、

「俺が最も影響を受け、最も回数を聞いた、最も理想とするバンドであり、実はチープ・トリックの曲から影響を受けたスピッツの曲がたくさんある」

とギター実演や弾き語りをしながら、具体的に話し始めました。

 イントロのフレーズとサビのコード進行、歌詞もふくめて影響を受けていたり、スピッツのライブで盛り上がる「エスカルゴ」は、いろんな人から「元ネタはチープトリックでしょ!」と言われていたり。草野さん本人は当時そんなつもりはなく無意識に影響を受けていたのかも…と話していましたが、仮タイトルは「ザンダー」(チープ・トリックのボーカルの名前)だったらしく「ボーカルもろじゃん!」と自分ツッコミする場面も。影響は受けつつも、草野さん自身はチープ・トリックをバンドでコピーしたことはなく、番組の最後には「70年代のチープ・トリックにはスピッツのかけらがいっぱいある」と話してました。

 ラジオを聴きながら、私が大学生のときによく先生から「この作品にはあなたらしさがない。もっと掘り下げて」と言われていたことを思い出していました。

「私が作っているのに、私らしさがないとは…?一体何をどう掘り下げればいいんだ!」

 当時の自分には先生の言っていることが理解できなくて、「自分にはデザインやものづくりは向いてないかも」と苦しくて辛い思い出がありますが、卒業制作で私らしさ・掘り下げるの意味を見つけ、きちんと消化して卒業することができました。振り返ってみると、卒業制作のきっかけのきっかけは、大好きなものから影響を受けていることを思い出しました。

その大好きなものには私のかけらがいっぱいあります。

大 堀

 

~有田から望む悠久の情景~ 辻󠄀 聡彦 作陶展(名古屋栄三越)のご案内

令和3年3月31日(水)より、名古屋栄三越にて『~有田から望む悠久の情景~ 辻 聡彦作陶展』を開催いたします。コロナ渦の中、先行きが見えない世の中ではありますが、作品を通して少しでも皆様の元気に繋がっていくことを願い、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

■会期:令和3年3月31日(水)~4月6日(火)※最終日は午後4時終了

■会場:名古屋栄三越 7階 特選画廊

■作家来場:3月31日(水)~4月3日(土)※都合により変更となる場合があります

■詳細:三越 公式サイト

小学校 社会科学習「有田焼のお話」

県内の小学校に勤務している私の同級生。そんな彼から4年生の社会科学習にご招待いただきました。 授業テーマは「有田焼について学習しよう!」

佐賀県が取り組んでいる県内産業学習の小学校4年生向けの社会科資料を、事前に見せてもらいました。そこには有田焼についても取り上げられており、実に詳しく掲載されていました。ただ、専門的単語を使っての説明は文字も多く、小学4年生がしっかり理解するには、難しいような気がしました。

 400年もの間、有田焼の伝統文化がなぜ今日まで続いてきたのか?朝鮮半島からの陶工による泉山磁石発見の400年前の後、徐々に作業場が広がり、人が住み、町が出来る。そして時代が求めるものと共に、変化に対応し技術と知識を向上させながら繁栄し、現代にも脈々と繋がる文化の歴史こその「有田焼」を伝えたい。かつての幕府献上品やヨーロッパ貿易による美術宝飾品、そして現代の一般家庭用食器や作家が手掛ける美術工芸品、さらに最先端技術のファインセラミックスまで・・・。

 でもそこは、6年生で習う日本史もまだ勉強する前で、農業を中心に地域を支える地区の小学校。豊臣秀吉も鍋島藩も、焼き物が作られる過程もよく知らない子供たちに、2時間授業の長丁場、関心を持ち続けてもらうためには?を考え、「見せる」「触れる」「自分のことに置き換える」を念頭にタイムスケジュールを組んでみました。

 持参したのは、陶器と磁器の茶碗、うちの敷地内で採集した有田磁器の陶石、精製した陶土、ロクロや絵付けで使う道具の数々、有田のマップは有田観光パンフを配り、それと、独自の技法や表現がわかりやすく、作家の思いが伝わりやすい自分の作品をいくつか。

陶器と磁器の茶碗を叩いて見せ、音の違いで材質を説明。そこからの有田焼400年の歴史や他産地との比較。 道具は使う術によって工夫され、時には自分で作り、繰り返しの鍛錬の中で技術を習得していく。 石を粉砕して作られる磁器陶土のすべすべした肌触りは、触れて、手を動かして形にして体感してもらいました。これらの「見て触れて」は、子供たちが興味と関心を持ち、そして楽しんでいる様子が良く伝わってきました。

 後半は自分の経歴に沿っての体験を元に、生まれ育った町と仕事を誇りに思う、と話しながら、故郷に対する思いや、様々な体験や経験が自分の大きな財産になるってことを伝えました。

「色んなことに興味を持って、たくさんの経験をしよう!」

作品を見て触れてもらいながら、「オンリーワンは経験から」って・・・

社会と道徳の授業のようになってしまいましたが、子供たちが実際に見て、触れて、積極的に質問や意見を出し合える授業が出来たと実感できたことは、私自身にとっても、有り難い貴重な体験になりました。

辻 聡彦

有田。現代陶芸の息吹。【縣有の作陶part1】

 有田で生まれ育った私は、今も昔も多くの陶芸家に囲まれています。皆が卓越した技術を持って独自のスタイルを追求しているのですが、特に絵付け、ロクロの技術には目を見張るものばかりです。その技術で大物作品(大きな壺、鉢、オブジェなど)を制作し、焼き物は会場芸術と発展していきます。詰まるところ、舞台は美術館やギャラリー。そこで行われる展覧会こそが私たちの土俵です。

 ところがその中でも、私が住んでいる近所にとても “おもしろい” 作品を作っていた故・「縣有(あがたたもつ)」さんという作家さんがいました。この “おもしろい” は大げさでも何でもなく、子供が見ても“おもしろい”というのだから、誰もが幼い頃の私のように印象深く思ってくれることでしょう。

 その作品を見たまんまに記述すると、薄く板状に伸ばした粘土板を貼り合わせる「板造り」という技法を用いて作った、真っ白な「建造物のような」作品です。花器としての機能も備わっていますが、まずその造形の細部へと目が向かいます。従来の(当時は戦後。分業制による職人気質が根強く残る。)ロクロ、絵付けにかたどられた有田焼と比べると、とても異質に映っていたことは今でも容易に想像されます。

「県(あがた)さんの作品を見ますと、喜寿のお年とは思はれない人生の詩がきこえ、青春の躍動が感じられます。」

青木龍山
縣有「白塔」(1991) 個人蔵

 閑話休題。聡窯で縣さんの話をするのは唐突のようですが、決してそうではありません。有田の「オブジェ陶芸」思考は縣さんの作陶から始まったと私は思います。その息吹を確かに感じる聡窯で、戦後有田陶芸界のルーツに迫る面白さを感じています。

辻 拓眞

この記事では…

辻拓眞のブログでは今後も、個人的に陶芸家として自己啓発をしていく中で、気になった出来事や作家さん、作品などを紹介していきます。