有田焼きと聞くと、筆で絵付けした食器…とイメージする方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。聡窯では食器はもちろん、代々陶額作品を制作してきました。一番の特徴は「線刻技法」です。
線刻技法は、完全に乾燥する前の生地に、リバイダーや彫刻刀などを使い分けながら、絵を描いていく聡窯独自の技法で、筆を使って絵を描く有田ではあまり見かけません。生地が少し柔らかいので、土のめくれの強弱が生まれ、平面でありながら立体感も感じられる。そこが線刻技法の面白いところだ!と聡彦氏は語ります。
「でもずーっと同じ作業をしていると……飽きるけどね(笑)」
そう笑いながら黙々と、1日中線刻を行っていく聡彦氏でした。
