第117回 有田陶器市 中止について

2021年3月30日に開催された有田陶器市委員会にて有田陶器市を開催することが決定されましたが、全国的に新型コロナウイルス感染症の感染者が増加しております。その様な中、県外からのお客様が多数来られる有田陶器市の開催について再度慎重な対応を考えなければならない状況となり、昨日、緊急の有田陶器市の協議を行い、最終判断として、今年の有田陶器市は中止が決まりました。楽しみにしていただいていた皆様には大変申し訳ございません。

第117回有田陶器市は、新型コロナウイルスの感染・拡大を防ぐため中止となりましたが、期間中は『第2回WEB有田陶器市』を開催し、Web上で陶器市・お買い物を楽しむことができます。聡窯も、WEB有田陶器市への参加準備を進めており、期間中はWEB限定の福袋や2級品・アウトレット品などを販売する予定です。

ぜひ、お買い物をお楽しみください!

■日程:4月29日(木・祝) 9時 ~ 5月5日(水・祝) 17時

■お問い合わせ:0955-42-4111/有田商工会議所 http://www.arita-toukiichi.or.jp

※現在、WEB有田陶器市特設サイトは準備中です。特設サイトの準備が出来次第、お知らせいたします。

第117回 有田陶器市のご案内

2021年 第117回有田陶器市のご案内です。

陶器市委員会にて協議の結果、新型コロナウイルスの感染予防対策を行い、有田陶器市は開催する方向で準備を進めることになりました。お客様に安心して来ていただけるよう、町内の窯元・やきもののお店・お食事処などでは、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、お客様をお迎えいたします。ステイホームでお買い物ができる「第2回WEB有田陶器市」も併せて開催いたします。

有田でもお家でも楽しめる、有田陶器市を是非お楽しみください。

■第117回 有田陶器市2021

■期間:2021年4月29日(木・祝)~5月5日(水・祝)

■場所:有田町内各所

■お問い合わせ:0955-42-4111/有田商工会議所 http://www.arita-toukiichi.or.jp

※今後、新型コロナウイルスの感染状況によっては中止・変更する可能性がありますことをご了承ください。
※有田町では、全町をあげて新型コロナウイルス感染予防対策に取り組んでいます。

「私のかけら」

 ある日、ロックバンドのスピッツ草野マサムネさんのラジオを聴いていたときに「70年代チープ・トリック」をテーマに楽曲が取り上げられてました。番組の中で、草野さんはチープ・トリックについて、

「俺が最も影響を受け、最も回数を聞いた、最も理想とするバンドであり、実はチープ・トリックの曲から影響を受けたスピッツの曲がたくさんある」

とギター実演や弾き語りをしながら、具体的に話し始めました。

 イントロのフレーズとサビのコード進行、歌詞もふくめて影響を受けていたり、スピッツのライブで盛り上がる「エスカルゴ」は、いろんな人から「元ネタはチープトリックでしょ!」と言われていたり。草野さん本人は当時そんなつもりはなく無意識に影響を受けていたのかも…と話していましたが、仮タイトルは「ザンダー」(チープ・トリックのボーカルの名前)だったらしく「ボーカルもろじゃん!」と自分ツッコミする場面も。影響は受けつつも、草野さん自身はチープ・トリックをバンドでコピーしたことはなく、番組の最後には「70年代のチープ・トリックにはスピッツのかけらがいっぱいある」と話してました。

 ラジオを聴きながら、私が大学生のときによく先生から「この作品にはあなたらしさがない。もっと掘り下げて」と言われていたことを思い出していました。

「私が作っているのに、私らしさがないとは…?一体何をどう掘り下げればいいんだ!」

 当時の自分には先生の言っていることが理解できなくて、「自分にはデザインやものづくりは向いてないかも」と苦しくて辛い思い出がありますが、卒業制作で私らしさ・掘り下げるの意味を見つけ、きちんと消化して卒業することができました。振り返ってみると、卒業制作のきっかけのきっかけは、大好きなものから影響を受けていることを思い出しました。

その大好きなものには私のかけらがいっぱいあります。

大 堀

 

~有田から望む悠久の情景~ 辻󠄀 聡彦 作陶展(名古屋栄三越)のご案内

令和3年3月31日(水)より、名古屋栄三越にて『~有田から望む悠久の情景~ 辻 聡彦作陶展』を開催いたします。コロナ渦の中、先行きが見えない世の中ではありますが、作品を通して少しでも皆様の元気に繋がっていくことを願い、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

■会期:令和3年3月31日(水)~4月6日(火)※最終日は午後4時終了

■会場:名古屋栄三越 7階 特選画廊

■作家来場:3月31日(水)~4月3日(土)※都合により変更となる場合があります

■詳細:三越 公式サイト

小学校 社会科学習「有田焼のお話」

県内の小学校に勤務している私の同級生。そんな彼から4年生の社会科学習にご招待いただきました。 授業テーマは「有田焼について学習しよう!」

佐賀県が取り組んでいる県内産業学習の小学校4年生向けの社会科資料を、事前に見せてもらいました。そこには有田焼についても取り上げられており、実に詳しく掲載されていました。ただ、専門的単語を使っての説明は文字も多く、小学4年生がしっかり理解するには、難しいような気がしました。

 400年もの間、有田焼の伝統文化がなぜ今日まで続いてきたのか?朝鮮半島からの陶工による泉山磁石発見の400年前の後、徐々に作業場が広がり、人が住み、町が出来る。そして時代が求めるものと共に、変化に対応し技術と知識を向上させながら繁栄し、現代にも脈々と繋がる文化の歴史こその「有田焼」を伝えたい。かつての幕府献上品やヨーロッパ貿易による美術宝飾品、そして現代の一般家庭用食器や作家が手掛ける美術工芸品、さらに最先端技術のファインセラミックスまで・・・。

 でもそこは、6年生で習う日本史もまだ勉強する前で、農業を中心に地域を支える地区の小学校。豊臣秀吉も鍋島藩も、焼き物が作られる過程もよく知らない子供たちに、2時間授業の長丁場、関心を持ち続けてもらうためには?を考え、「見せる」「触れる」「自分のことに置き換える」を念頭にタイムスケジュールを組んでみました。

 持参したのは、陶器と磁器の茶碗、うちの敷地内で採集した有田磁器の陶石、精製した陶土、ロクロや絵付けで使う道具の数々、有田のマップは有田観光パンフを配り、それと、独自の技法や表現がわかりやすく、作家の思いが伝わりやすい自分の作品をいくつか。

陶器と磁器の茶碗を叩いて見せ、音の違いで材質を説明。そこからの有田焼400年の歴史や他産地との比較。 道具は使う術によって工夫され、時には自分で作り、繰り返しの鍛錬の中で技術を習得していく。 石を粉砕して作られる磁器陶土のすべすべした肌触りは、触れて、手を動かして形にして体感してもらいました。これらの「見て触れて」は、子供たちが興味と関心を持ち、そして楽しんでいる様子が良く伝わってきました。

 後半は自分の経歴に沿っての体験を元に、生まれ育った町と仕事を誇りに思う、と話しながら、故郷に対する思いや、様々な体験や経験が自分の大きな財産になるってことを伝えました。

「色んなことに興味を持って、たくさんの経験をしよう!」

作品を見て触れてもらいながら、「オンリーワンは経験から」って・・・

社会と道徳の授業のようになってしまいましたが、子供たちが実際に見て、触れて、積極的に質問や意見を出し合える授業が出来たと実感できたことは、私自身にとっても、有り難い貴重な体験になりました。

辻 聡彦

有田。現代陶芸の息吹。【縣有の作陶part1】

 有田で生まれ育った私は、今も昔も多くの陶芸家に囲まれています。皆が卓越した技術を持って独自のスタイルを追求しているのですが、特に絵付け、ロクロの技術には目を見張るものばかりです。その技術で大物作品(大きな壺、鉢、オブジェなど)を制作し、焼き物は会場芸術と発展していきます。詰まるところ、舞台は美術館やギャラリー。そこで行われる展覧会こそが私たちの土俵です。

 ところがその中でも、私が住んでいる近所にとても “おもしろい” 作品を作っていた故・「縣有(あがたたもつ)」さんという作家さんがいました。この “おもしろい” は大げさでも何でもなく、子供が見ても“おもしろい”というのだから、誰もが幼い頃の私のように印象深く思ってくれることでしょう。

 その作品を見たまんまに記述すると、薄く板状に伸ばした粘土板を貼り合わせる「板造り」という技法を用いて作った、真っ白な「建造物のような」作品です。花器としての機能も備わっていますが、まずその造形の細部へと目が向かいます。従来の(当時は戦後。分業制による職人気質が根強く残る。)ロクロ、絵付けにかたどられた有田焼と比べると、とても異質に映っていたことは今でも容易に想像されます。

「県(あがた)さんの作品を見ますと、喜寿のお年とは思はれない人生の詩がきこえ、青春の躍動が感じられます。」

青木龍山
縣有「白塔」(1991) 個人蔵

 閑話休題。聡窯で縣さんの話をするのは唐突のようですが、決してそうではありません。有田の「オブジェ陶芸」思考は縣さんの作陶から始まったと私は思います。その息吹を確かに感じる聡窯で、戦後有田陶芸界のルーツに迫る面白さを感じています。

辻 拓眞

この記事では…

辻拓眞のブログでは今後も、個人的に陶芸家として自己啓発をしていく中で、気になった出来事や作家さん、作品などを紹介していきます。

「鋳込み口の価値」

短い2月はあっという間に過ぎていき、スギ花粉と共に3月がやって来ました。花粉症の私にはとても辛い1ヶ月になりそうですが、やりたいことがたくさんあるので、どうにか乗り越えていきたいものです。

そして、2月にカトラリーレストのサンプルが焼き上がりました。”星空”はやはり、もう少し呉須を濃くしてグラデーションを効かせたいなぁと思いつつも、キレイに焼き上がってくれているので一安心。「月も彫ってみたい…」なんて突然の思いつきも起こりながらも、今は本番として制作を進めています。

成形方法や技法にもよりますが、焼き物を作っているとどうしても土の削り粉や使用しない余った土が出てしまします。焼成しても当然ながら失敗作が出てくることもあります。1個や2個なら一般ゴミで捨てられますが、そこそこ大量になると、いわゆる「産業廃棄物」となってしまいます。今回のレストは「固形鋳込」という成形方法で制作するのですが、土を型に流し込む口の部分である「鋳込み口」にも土が付着してしまうので、レストの生地と共に小さな生地が出来てしまうのです。

鋳込み口とはいえ厚みもあり生地として十分に使えます。ゴミとしてではなく、きちんと鋳込み口を「価値」のあるものとして見て、リメイクしていく意識を自然と持てるようになりたいと思います。

鋳込み口から箸置き・アクセサリーのパーツ…まだまだ山のように残っています。

大 堀

辻󠄀 聡彦・拓眞 親子作陶展(そごう西武池袋)ご案内

令和3年3月24日(水)より、そごう西武池袋本店にて『~有田の風、磁に刻む~ 辻 聡彦・拓眞 親子作陶展』を開催いたします。コロナ渦の中、先行きが見えない世の中ではありますが、作品を通して少しでも皆様の元気に繋がっていくことを願います。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

会期:令和3年3月24日(水)~30日(火)※最終日は午後4時閉場

会場:そごう西武池袋本店 アートギャラリー<6階=B通り7番地>

詳細:そごう西武池袋本店ホームページ

「希望の星屑」

最近とても「星」に興味を持ち始めています。カトラリーレストのサンプルにも夜空と星をイメージして染付を施してみました。聡窯オリジナルの呉須は柔らかく優しい青色に発色するので、もう少し濃くしても良かったかも…。焼成前と後で色が変化する焼物の難しいところです。サンプルの雰囲気を確認してから、「星」をテーマにしたデザインを練っていこう!と密かに計画を立てています。

元々自分や姉が「星」に関係する名前をつけてもらったこともあって、小さい頃は太陽と月を見つけて、「ヒナちゃん太陽」「○○ちゃんお月様」と指を指して呼んでいました。おしゃべりで文章能力があり、絵も上手な姉。口下手で、絵はちょっといまいちな私。正反対な姉妹です。

月がどうして夜空で輝いているのかご存知でしょうか?月は自分で光を出しているのではなく、太陽にてらされて光っています。つまり月は、太陽の光をはねかえして輝いているというわけです。「きっとあなたは姉に会うために生まれてきたんだねぇ」帰省するたびに母は言い、私も太陽の存在で誰かが輝いたり、笑顔になっていく…なんて素晴らしいことだろうと思ったりします。

ですが太陽よりも、その周りで一生懸命小さく光っている星屑たちに惹かれ、そう在りたいと願ってしまう自分がいます。その星屑たちは小さくとも、きっと希望に溢れているから。

大 堀

「仕事始め」

あけましておめでとうございます。昨年は先の見えない状況が続く中、自分たちに向き合い、出来ることを考え、大切なものを見つめ直す日々となりました。本年も私たちは、暮らしとアートに寄り添いながら、皆様の心がワクワクする作品をお届けできるよう努めてまいります。

本年もどうぞ聡窯・辻をよろしくお願いいたします。

雪の日が続く中、仕事始めは昨年完成したカトラリーレストの原型から、使用型をとる作業。冷たい土と水を使うたび指先が赤くなって動かなくなる感じは、まるで持久走の後と同じ…。

大 堀